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2016/08/14

2016・8・14 戦争は始まってからでは遅い篇

P8120319隠宅のアジサイ
今年は一輪だけ咲いてくれた

 1941年の12月に真珠湾攻撃をしてアメリカと戦争を始めた。
4年後の1945年8月に無条件降伏し戦争は終わった。
広島、長崎の原爆から終戦の玉音放送まで。
71年前の8月6日から8月15日の間に日本は激変した。

 毎年この季節、テレビでは戦争ものが多い。
多いのだけれど、負け戦だったからして面白く振り返る番組はあり得ない。
もともと戦争ものは勝っても負けても辛い話が多いものなのだろう。
無条件降伏した戦争を毎年毎年振り返って見させられ、考えさせられる。
映画では(日本の一番長い日)とか(野火)とかがあった。
終戦を決定するポツダム宣言の受け入れの経緯。
フィリピンでの戦争末期の兵士たちの地獄絵図。

どちらも観ていて苦しくなった。

 ふうてんは、日本はどうして無謀な戦争をやったのだろう?と疑問に思う。
戦争が始まった後の話よりも、何故戦争を始めたのか?に興味が深い。
この疑問はいまだに解けないし、解いてくれるテレビ番組も観たことがない。
戦争で苦労した、という庶民の目からの報告ばかり。
どうして無謀な戦争に突き進んだのか?
為政者たちを動かした根本的な理由はどこにあるのか?
の納得できる解説は今まで聴いたことがない。

 今年は一つだけそれのヒントとなるような番組があった。
歴史ものを扱う番組で、戦争末期の三国同盟(ドイツ、イタリア、日本)を取り上げた。
三国同盟については日本でも意見が分かれていたらしい。
陸軍は賛成派、海軍は反対派だったという。

 番組の解説者の一人が、
(陸軍の幹部は文科系ばかりでね、海軍には理科系もいたのですがね)
と言った。
この一言でふうてんの長年のナゾの一端が解けたような気がした。

 当時、海軍の大臣以下幹部たちは、
(日本は石油を90%、鉄鉱石を70%アメリカから輸入している)
(だからアメリカと戦争しちゃあいけない)
(三国同盟はアメリカを敵に回すから反対)
 
と主張していた。

 一方、陸軍は、
(ヨーロッパではドイツが破竹の勢いで領土を拡大している)
(同盟を結んで日本がアジアを制覇すれば世界を支配できる)
などと主張した、とその解説者は語っていた。

 これだけ聴いて、理科系と文科系の考え方を一般化するのは不謹慎だとは思う。
しかし両者の考え方の違いが象徴的に表れているような気がしてハッとした。
理科系の発想の原点には(自然のありよう)がある。
文科系のそれには(人間のありよう)がある。
二つのテーマを(自然科学系)(人文科学系)などとも呼ぶ。
自然の特性と人間の特性と、どちらに重点を置くかの違いである。

 人間社会はこの二つが相まって成り立っている。
戦争という国家経営の大問題に関して、日本は理科系的発想に欠けていたのではなかろうか。
理科系的発想をすれば、極東の小さな島国で近代工業の為の資源は殆どない。
資源のある国と友好的に付き合うことで資源を賄って近代化には成功した国。
もともと世界と戦争をするような大国ではない。
理科系的に考えると自然にそうなる。

 人間には願望がある。
人間の欲望や願望にはキリがない。
しかし自然的条件には自ずから限界がある。
両方を天秤にかけて上手に国家を運営してもらわないと危なくってしようがない。

 何故日本は無謀な戦争をしかけ世の中に多大な災禍をもたらし挙げ句に無条件降伏したのか?
明治維新当たりからの日本の近代史を(理科系的)に見直したらどのように見えてくるか?
そんなことを考えさせられた今年の(戦争週間)だった。

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