2009・5・31 雨に閉じ込められて篇
土曜日も日曜日も雨に閉じ込められた。
もう梅雨にはいったのだろうか?
毎日のように湿度100%のような日々がつづく。
これではインフルエンザくんもさすがに大人しくならざるを得ない。
大相撲5月場所が終わり、阪神タイガーズは負けてばかり。
外は雨だし、こういう季節一体何を楽しみにみなさんお過ごしなのだろう。
今日で5月も終わり、明日から6月となる。
今年も半分近く終わったのだなあ、と63歳は思う。
(明日何を食べようか)と想像する、一杯の味噌汁に幸せを感じる。
人間は所詮そういう存在ではないかと思う、と池波正太郎さんは言っていた。
そんなことをつくづく実感させられる。
梅雨の晴れ間に、というと大袈裟だけれど、雨の合間をぬって、国立の家のまわりをチャリで流したり、ちょっと足を伸ばして銀座をぶらついたりしてみた。
書を捨てて町へ出よ、という風なことを言ったのは寺山修司だったっけ。
源氏物語や井伏鱒二を捨てて、チャリやら電車に乗って出かけてみますか。
国立の緑
国立に住んでいると、4月から10月は天国、11月から3月は地獄と言った山口瞳さんの言葉がよく分かる。
つまりは植物の緑やら花やら紅葉やらのあるときは(天国)なのですね。
落葉樹が多いので、木々が葉を落とし、花たちが枯れると、あとは関東の空っ風が吹くばかり。
4月から夏くらいまでの植物の変化はめまぐるしい。
芽を出し、枝を伸ばし、葉を繁らせ、花を咲かす。
木々たちだって、目立たないところで花を咲かせ実を作り、地面に落ちた実が新しい次の芽を吹いたりしている。
つまり生命活動が盛んであることが見た目にも分かる。
梅雨が明けて、8月ころになると、木々の緑はうっとうしいような黒ずんだ緑となる。
この季節の木々の役割は見た目よりも、太陽の光をさえぎって(日陰)を作ってくれることである。
真夏のかんかん照りの日でも、桜通り、大学通りを通ればチャリで国立駅まで涼しく辿りつける。
毎年(落葉樹は本当によく出来ているなあ)と思う。
冬になると葉を落とし、弱った太陽の光をそのまんま通してくれる。
銀座有楽町界隈
所用で銀座へ行く機会があった。
時間が余ったので久しぶりに懐かしいところを冷やかしたくなった。
有楽町駅で降りて、プランタンをかすめておぼろな記憶を頼りに喫茶店を探した。
ゴチャゴチャとした、裏通りといった雰囲気だったのが、大きなビルの並ぶ、広い歩道の通りになっているようだった。
・・・
やはりもう幻なのかもしれない、と歩を進めた。
しかし、やがてそのカフェらしきものが見えてきた。
店にはいって螺旋階段のような階段で二階へ上がる。
昔、銀ブラに疲れて、ときどきコーヒーを飲んだ席はまだあった。
10年以上行ってなかったのでこの店のコーヒーの味は忘れていた。
こうなりゃあ、銀座でセンチメンタル・ジャーニーでもやってこまそうと思った。
喫茶店を出て、数寄屋橋方面を目指した。
イエナ書房を探した。
銀座四丁目と有楽町駅の間を何度か往復した。
見当たらなかった。
ほんの数年前に、グレアム・グリーンやらヘミングウェーの本を買ったのに・・・。
どうやら東京に来て以来、たまの楽しみにしていたイエナ書房は店を閉じたらしい。
四丁目の山野楽器店は健在だった。
地下一階から4階くらいまでのCD、DVDの充実ぶりに圧倒された。
ユパンキやらビリー・ホリデイやら欲しいものがあったのだけれど、CDのタイトルを見ただけではそれなのかどうか分からない。
グーグルでちゃんと調べてからにしようと買わずに店を出た。
資生堂パーラー、ヤマハホール。
ヤマハホール(ヤマハ楽器店)は新装改築中だった。
もう弾くこともないギターのカポタストのいいのがないか楽しみにしていたのだったけれど。
何もかもが変転する。
常なるもの、変わらぬものなんてありゃあしない。
こちらだってもう18歳のなまいきな若造じゃない。
63歳のグラン・パになっちまった。
(ふうてんアーカイブス)
2009 初夏 国立のブドウ園
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