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2004年11月に作成された記事

2004/11/07

2004・11・07 神保町界隈篇

 先週、所用でお茶の水へ行った。

昼前に用事が終わって、さてどうしたものか?と思う間もなく、用談の相手が、(神田で古書祭りをやってますよ)と言ってくれた。

それで迷うことなく神保町の方へ向かった。

 

さぼ~る

 

 ちょうど昼飯時だったので同行の二人とどっかでメシを喰おうとなった。

(お二人は今から会社へ帰るんでしょう?)
(そうなんですけど、地下鉄の駅が神保町なので神保町で食べましょうよ、行きつけの店ないですか)

(神保町では余りメシは喰わないんでねえ、コーヒーやらウィスキーばかりでね、そう言えば軽食くらいは出る、暇つぶしとかいう店があったなあ)

(暇つぶし?ですかあ?)

・・・・。
(それ、さぼ~ると違います?、それなら聴いたことあります)

(ウン、それや、さぼ~るや)

と、やっとふうてんはその店の正確な名前を思い出したのだった。

 

 さぼ~る、というのは(さぼる)即ち(暇つぶし)と同義語なのかも知れない。

同行者は(茶房)も兼ねているのではないかと言う。

暇つぶしにお茶は欠かせないだろう。

お酒も必要である。

小腹が空いたら多少の食い物も必要である。

 

 この(さぼ~る)というお店は古来そういう暇つぶしをしたい人を沢山受け入れてきた店であるそうな。

この日(さぼ~る)にしては珍しく人の出入りが激しい。

考えてみれば昼食どきだった。

ランチ・タイムだとかでランチ・メニューなるものを持ってくる。

ビールいいですか、と聴くと、ランチにプラスしてならいいですと、恐ろしい注文をつけられた。

無理をしてバジリコ風味だかのパスタを一皿注文する。

 

 いつもはもっと落ち着ける店なんだけどなあ、などと言いつつ、勘定を済ませてコーヒーを飲む為に近くのミロンガへ行った。

 

ミロンガ

 

 三省堂の裏のミロンガ一帯は戦後の名残をとどめている。

ミロンガもレンガで作ったような一階の上にトタン屋根のようなものが載っかっている建物である。

この店は今でもアルゼンチン・タンゴのLPをかけている。

勿論(ミロンガ)というのはタンゴの曲名の一種である。

 

 コーヒーを飲むうち、同行の一人が、(ふうてんさんは付き合いが長いですねえ)と言った。

用談をしに行った会社は25年くらいのつきあいになる。

(ウン、どうも僕はそういう傾向があるらしい、このミロンガも最初に来たのは高校2年生の頃で、そうねえ、もう40年も昔の話になるなあ)

(40年?そんなに前から?)

(ウン、店のお姉さん方も世代が代わってねえ)

(だって皆さん若いですよ、40年前には生まれてもいやしませんよ)

(確かにね、言われてみればね、でも10年くらい前までは、この店に最初に来たころのお姉さん方が頑張っていたのよ)

 

 ミロンガのコーヒーが終わって二人を地下鉄の駅まで送り、神保町の本屋を数軒冷やかした。

古書祭りだとかで、どの店も特売品を山のように積んでいる。

 

書泉グランデ

 

 古書店ではないのだけど、ふうてんはこの店によく寄る。

レパートリーが広い店で、特に芸能物に関して新旧問わず充実しているのが有り難い。

芸能物のコーナーはこの店のビルの地階にある。

 

 この日は2冊買った。

一つは(黒沢明を語る人々 黒沢明研究会編)

一つは(文楽のこころを語る 竹本住太夫)

 

 竹本住太夫の(文楽説き語り 言うて暮しているうちに)を探したのだけどそれはなかった。

書泉グランデを出て、古典芸能の本の店はないかいなといろいろ見て回る。

 

書のワンダーランド

 

 神保町は書のワンダーランドだと今回もつくづく思った。

この界隈へ立ち寄るときはコチラの体調を整えてからでないと辛いことになる。

ともかくキリがないのである。

 

 まずは、アレが欲しいなあ、という気持ちで出向く。

取り敢えずそれを探して、手に入ったり入らなかったりする。

とかくするうちイロイロなものが目に入る。

その積もりではなかったものでも魅力的なものに出会うとついその気にさせられてしまう。

 

 今回は(広重)だった。

竹本住太夫の本を探すうち、つい、浮世絵の専門店に紛れ込んだ。

以前は写楽とか歌麿とかの絵を見たくて何度か足を運んだ店である。

広重の東京の絵、江戸百景だかなんかが今回はフト心に浮かんだ。

そろそろ歳も歳故に、大きめの画集が欲しいなあと思っているのである。

 

 いろいろ見ていると、ふ~んというような本がちゃんとあるのですね。

箱から取り出したりしてメガネをかけて見ていると店の主人が近寄ってきていろいろ解説してくれる。

その対応ぶりがまたよろしいのですね。

売らんかな、ではなくて広重の版画を最もよく伝える本はどれかということを教えてくれる。

 

 神保町・・・若いころロシナンテの現役の姿を見たくてカーグラフィックのバックナンバーを探す為に通った古書街なのだけど、嬉しいことにまだまだ現役ですね、この町は。

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