2009・11・15 漱石的主題とは?篇

ご存じ夏目漱石Seksi_1

 今日は朝から快晴だった。

いつもぐずついた天気を嘆いているふうてんにとってはこれ以上ない一日となる、ハズであった。

 ところがなかなかそうはいかないのが人生なのだろうか。

だいたい日曜日というのは聖なる安息日である。

何もせずに、ノドが乾いたらビールでも飲み、眠くなったら横になる。

ロシナンテに一鞭くれたり繁寿司で歓談に耽ったり。

日曜日くらいは請求書やら事務的手続きやらからは解放されたい。

しかるに今日はそうはいかなかった。

 朝早く目覚めると快晴だった。

久しぶりにソニーのデジタル・ビデオ・カメラを持ってチャリで取材に出かけようかと思う。

これは(ふうてん老人日記)などという記事を書き始めてからの自ら招いた余計なミッションなのである。

今は桜通りも大学通りも紅葉が始まっている。

快晴のクリアーな太陽の光のもとでそれらを撮っておきたいと思う。

 手始めにカメラを持ち出して方丈の庭のハナミズキの紅葉を撮ろうとした。

ズーム機能が全く働かない。

(これだもんなあ)と嫌になる。

ビデオ・カメラでズーム機能が働かないとどうしようもない。

このところ不調だったのだけれど、ここぞというときに限って機嫌が悪くなる。

(ビデオ・カメラはデジカメを使えないコチラの生命線なのになあ)

マーフィーの法則はやはり生きている。

 そういうことから今日の一日は始まった。

ソニーを扱っている電気屋さんへ相談に行く。

チャリで5、6分のところにあるこの店へ何度通っただろうか。

そういえば年金何チャラの提出資料を書いて出さないといけない。

そういえば何とか保険の何チャラも提出期限が近いので・・・。

一週間に一度のストレッチをロシナンテに命じて、4気筒がサボッていないか確かめねばならない。

借りていた(漱石の思い出、文学論、夢十夜)を図書館に返さねばならない。

・・・・

全く忙しい(安息日)だった。

 夕刻、繁さんに電話してチャリで出向く。

嬉しいことに山口夫人が復帰していた。

この3か月ほど、お姿を見せなかったのである。

 山口夫人、イワハシ女史、トヨダさん、ハナダ夫妻でカウンターは満席だった。

(こういう風景がいいわねえ)

と女房が言った。

夫人から、ちくま文庫から出た(江分利満氏の優雅な生活)を手渡される。

言ってみれば復刻版である。

夫人は山口瞳さんの新刊が出るたびに必ず持ってきて下さる。

(久しぶりにこの作品を読み直したいと思っていたところなんです)

とウソではないお礼を申し上げた。

今でもこの一作が山口瞳の最高傑作だと思っている。

 久しぶりの夫人の登場で店は賑わった。

(ソノアヤコさん、民主党の何とかに呼ばれてどうおっしゃってましたぁ?)

とイワハシ女史に聴いた。

(ワタシこういうとき何故か呼ばれるのよねえ)

などとおっしゃっていたとかなかったとか。

(巨人優勝おめでとうございます、今年は原くん連戦連勝ですねえ)

とトヨダさんにいった。

(このごろ感動というものが以前ほどないんだよなあ)

とお応えになった。

(でも悪い気はしないでしょう?)

と阪神ファンはさらに聴いた。

(ウン、そりゃあ、まあね)

 帰りに書簡集へ寄って夫人の復帰を報告した。

店には常連の(ランド・スケープ・アーキテクト)がいて話が弾んでいた。

そのうちインドから来た客と(大野晋さんの日本語のタミール語起源説)の話になった。

このインド人はデリー近くの出身で今月一橋大学に(日本の歴史、特に幕末)を研究するために来たという。

流暢な、というよりも日本人と全く変わらない日本語を話すのには驚いた。

 今日は吉本隆明の(漱石的主題)の話をする積りだった。

それでアーカイブス用の写真やビデオを用意した。

しかし、慌ただしい(安息日)だったのでその目論見は外れた。

(漱石的主題)の一端だけ紹介して本論は次回以降としたい。

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 この間本屋さんで吉本隆明のコーナーを見ていると(漱石的主題)というのがあった。

ハテ?漱石的主題??

吉本隆明の本は見ている積りだけどこの本は初めてだった。

あとがきを見ると、18年ぶりに復刻とか書いてある。

なるほど見なかったハズである。

 吉本隆明は(言語にとって美とはなにか)で漱石を言語表現の到達点と位置づけていたような印象があった。

それにしては漱石のことはあんまり書いていない。

(漱石を読む)と(漱石の大きな旅)しか知らなかった。

実は18年前にこの(漱石的主題)で言いたいことのかなりの部分はもう語っているのであった。

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(ふうてんアーカイブス)

2009 秋 神保町の古書市で昭和35年刊の(漱石とその世界)を見つけた

漱石とその世界Soseki  

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